top of page

私がハンドメイドを始めたのは、もともと何かを作るのが好きだったとか、子供の出産をきっかけに、という理由ではありませんでした。

「お金が無い」 

色気も可愛さも夢もないこの理由が、大の苦手だったミシンのケースを開けなくてはならない状況を作りました。

 

当時1歳に満たなかった息子の服が買えず、ジーンズショップから端切れを貰ってきて

繋ぎ合わせて1本のパンツを作ったのが始まりです。

 

中学の洋裁の授業では、興味が無いので先生が言っていることが ちんぷんかんぷんで、

縫い目はガチャガチャでロックミシンはすぐ糸を絡ませて先生を困らせ、

通信表には『2』をいただきました。

着られない物に仕上がり、袖を通さずどこかへ行ってしまったパジャマも

今となっては良い思い出です。

 

そんな私が、服を作ってオークションで売ってみようと思ったのは、何かに導かれたのかもしれませんね。

2004年、ヤフーオークションにて販売を始め、

たくさん服を作り、たくさんのお客様と出会い、

励ましや喜びの声、時には叱咤してもらいながら、ここまで来ました。

 

最初の服を着た次男は大きくなり、ミシンを続けている間にさらに子供はふたり増え、

4人の子供たちが、私の作った服を着て成長しました。

 

私が望むのは、私が作った服を着た誰かが、今この瞬間、笑顔でいてくれることです。

服とは不思議なもので、好きな物を着れば堂々と歩けて、なんか違うと思う物を着れば、下を向いて背中を丸めます。

petit pomの服が その人の1日に活力を与え、嬉しくて幸せな時間の手伝いができればいいなと思います。

 

それから、育児は楽しいだけではないですよね。

子供は可愛いけど、お父さんもお母さんも人間ですから、神様のようにはいきません。

でも、わが子に可愛い服を着せた時の、なんとも言えない ほんわりした感じ。。。

 

育児に煮詰まったときは、可愛い服を着せて外に出てみましょう。

それだけで何かが違うはずです。

 

誰かがまっすぐ前を向いて歩けるように

どこかのお父さんお母さんが育児に自信を持てるように

 

petit pomは、これからも服を作り続けます。

 

 

さとうのりこ

長男・次男・長女・三男の4人の母。

2004年 ハンドメイド活動開始

2008年 petit pomを立ち上げ

2011年  ソーイングpochee! vol.13掲載

2013年  株式会社羅羅屋会津工場 ハンドメイドワークショップ「ラ・パパーラ」専属講師に就任

 

 
  
bottom of page